クリニックブログ BLOG
23.11.07
岩崎歯科医院
院長の芳金信太郎です。
私は研修医の時からインプラント治療を多く手掛ける歯科医院で学ばせていただき、またニューヨーク大学のインプラント科にも短期ではありますが学ぶ機会があり、出来るだけ歯の無い部分にインプラント治療が出来ない事がないように研鑽をしてまいりました。
その後、天然歯を出来るだけ、いい状態で保存できるようにマイクロスコープの治療をより多く学んできました。
最近は歯の心臓と言っても過言ではない歯髄(神経)を残す治療を多く行なっております。
今回のケースは歯を失ってしまった部分にインプラント治療を行なった2つのケースのご紹介です。
まず1つ目は左上の臼歯部にインプラント治療を行なった1例です。
上顎の大臼歯部は上顎洞という大きな空洞があり、インプラントを設置するには骨の量が不足するケースがほとんどです。
ニューヨーク大学ではこの上顎洞に骨を作るアプローチ:上顎洞底挙上術(サイナスリフト)を学びました。
レントゲンがこちらです。
緑の線が元々の既存骨です。骨量は少ないため、上顎洞内部に骨補填剤を充填して赤線部分まで盛り上げました。
その後、時期を分けてインプラントをサージカルガイドを用いて設置していきます。
奥の2つが完成時の歯となります。
奥歯に「入れ歯」を入れるのは咀嚼満足度が落ちると言われており、インプラントは効果的な方法です。
ちなみに、より上顎洞内部の構造の理解を図るために、3Dプリンターから模型を製作して
事前のシミュレーションをします。
2つ目のケースは下顎の大臼歯にインプラント治療を行なった症例です。
ブリッジしてある状態でしたが、手前の歯は残念ながら保存が出来ないほど崩壊しておりました。
奥歯(写真でいう左下の歯)も抜歯の適応ではありましたが、全く症状がないため、ひとまずはブリッジをカットして保存することとなりました。欠損部分にはインプラント治療を行いました。
抜歯を行い、骨の回復を待ってから、インプラントを設置していきます。
インプラント設置後、3ヶ月で仮歯を入れて、その後、最終の歯を取り付けていきます。
もし、歯が残っていれば第一選択は出来るだけ、マイクロスコープで天然歯を残します!!!
でも、残念ながら虫歯で崩壊が著しいケースや歯周病で大きく骨が失われていて動揺が大きい場合、また歯が割れてしまっている場合は抜歯になってしまうこともあります。
その場合の1つの治療としてインプラントは噛む、食べる、話す、といった機能回復をするのにはいい治療になる場合があります。
でも、やっぱり天然歯に勝るものはございません。
しっかりした、いい材料(ゴールド材料やセラミックやジルコニア)で充填したり、歯髄の温存、早期の歯石除去、これらが歯の保存にはとても重要です!
岩崎歯科医院
芳金信太郎
インプラント治療は、従来の入れ歯やブリッジとは違い、天然歯のように美しくしっかりと噛める歯を取り戻す治療法です。
失った歯の代わりに人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を装着します。健康な歯を削ることはありません。
審美歯科治療とは、天然歯のように自然で美しい口元を作ることを目的とした治療です。しかしながら、見た目の美しさの回復は、歯や歯茎の健康はもちろん、咬み合わせなどの正常な機能を持続させることにも貢献しています。主な治療として、歯を削らないホワイトニング、セラミッククラウン・インレーによる修復治療と、表面だけを削るラミネートベニヤなどがあります。様々な目的・処置方法がございますので、審美歯科治療にかかる治療費は、治療法により大きく異なります。失った歯の代わりに人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を装着します。健康な歯を削ることはありません。